腎臓に効く鍼灸経絡治療(自律神経調整による免疫活性療法)
人工腎臓透析を始める前に、始めた方も少しでも自分の腎臓を使えるように、鍼灸治療を試してみませんか?
漢方的に腎臓について考察してみました。
鍼灸治療は、体にやさしい、有効な腎臓病の治療法です。

目次
@漢方における腎臓 A副腎の作用、ホルモン分泌 B腎臓の症状 C漢方理論による腎臓病のとらえ方と改善の方法 D漢方理論による腎(腎臓と副腎など)の説明 E陰陽五行論による腎の位置づけと、直接的に影響を及ぼす臓腑
F高血糖と運動について G腎と食について H三大栄養素について Iカリウムとナトリウムについて Jリンとカルシウム K人間の食べるもの
L塩気と腎臓 M腎性高血圧について N吸収と排泄のついて O腎臓病と食事 P体温と体調 Q水と腎臓
R腎臓と骨に関係するホルモン分泌 S鍼灸経絡治療による腎臓機能の改善 (21)腎経について (22)腎経の機能図 (23)腎臓の養生法 (24)来院時の注意点

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@漢方における腎臓
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漢方では、腎臓のことを腎といい、これは腎臓の作用を示す言葉で
具体的には、副腎機能と腎臓本体の機能の二つを分けて表しています。
副腎機能については、全身の細胞の活性化や緊急時の対処などについて
中心的な役割を果たしています。
また、腎臓本体については、主に血液中の不用物の体外排泄、
骨髓に作用して血球を作ること、全身の体液の調節などです。
A副腎の作用、ホルモン分泌
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副腎皮質の分泌ホルモンは、
まずは、☆コルチゾール(糖質コルチコイド)
これは全身の抗炎症作用があり、またタンパク、脂肪、糖質の代謝をスムーズに進め
組織の修復、発育を維持するホルモンです。
 又、コルチゾール(糖質コルチコイド) が増えすぎると
リンパ球を溶かす作用もあり、免疫力の低下を招きます。

次に☆アルドステロンは、
脳下垂体前葉から分泌される副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)によって
副腎皮質より分泌されて、腎臓中の遠位尿細管、腸内壁、汗腺等よりのナトリウム再吸収を進め
同時にカリウムの排泄を促進する。

この2種のホルモンは、いわゆるステロイドホルモンと呼ばれるものです。
また、副腎皮質はアンドロゲン(男性ホルモン)、エストロゲン(女性ホルモン)も分泌します。


大阪枚方市の福本鍼灸院の腎臓治療の漢方的改善法とホルモン分泌 次に副腎髄質の分泌ホルモンは
アドレナリンノルアドレナリンですが、
これは急なストレスに対して、速やかに反応するという特徴があります。
心臓に作用して血圧や脈拍を上げ、骨格筋、肺の気管拡張のために血液流入を増やし
血中の糖、脂肪を肝臓より多く送り込んで、身体に「逃げるか」、「戦うか」の準備をさせます。
その反面、皮膚や胃腸への血流量は減少します。
このように、副腎髄質は一種の交感神経の塊という認識も成り立ちます。
次に重要な事として、副腎ホルモン、腎臓ホルモンは
腸内をめぐる事によって活性化がなされるという事です。
漢方でも副腎活性化のツボとして大腸経に存在しています。
図の説明
@皮質ホルモン(コルチゾール)の全身放出
A腎臓ホルモン(レニン)が下垂体前葉に働きかける
B副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が皮質にアルドステロンの分泌を促す
C腸内壁、D汗腺、E腎臓の遠位尿細管
に作用して、ナトリウムの再吸収促進
F同時にカリウム排出を促進
G男・女性ホルモンも分泌する
H副腎髄質は、自律神経(特に交感神経)の中枢部である視床下部と密接な関係がある
I腎臓本体、副腎皮質、髄質より分泌されるホルモンは腸内循環で活性化される
大阪枚方市の福本鍼灸院の腎臓治療の漢方的改善法

B腎臓の症状
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@急性腎炎A慢性糸球体腎炎B糖尿病性腎症 C腎硬化症 等があります。
以上の様々な症状について共通していることは、腎臓のアレルギー性です。
 このような体質を漢方では、先天の気といい、また腎は先天の気ともいいます。
具体的には、過労、強い恐怖感、食べすぎ等によって自律神経が乱れ
その結果、交感神経や副交感神経がどちらかに大きくぶれてしまい
顆粒球(好中球等)やリンパ球の量、活性度の大きな偏りにより
腎臓内の糸球体や細尿管の組織破壊が進んでしまい、腎臓の機能低下を起こすという事です。
@急性腎炎については、
子どもの場合、腎機能が未熟な上にアレルギー性を伴っている場合にリンパ球が過剰となって、
腎組織を刺激するために炎症を起こしてしまうという事で予後はよいようです。
また成人の急性は、過労や強い恐怖等によって交感神経が高ぶって、
腎組織に入る血管が細くなって栄養不足になり、なおかつ白血球の顆粒球などが増えすぎて、
糸球体や細尿管にダメージを与えてしまうという事です。
ただし、これも予後はよいことが多いようです。
A慢性糸球体腎炎については、
体質的な問題も多くあって、いわゆる先天の気と表現されているものですが
このような人は、疲れやすい、ものに対して恐怖感を抱きやすい、耳が変調しやすい、喉が弱いなどの特性があります。
このような人が何らかの環境の変化で、強いストレスをある一定期間受け続けると
当然、自律神経の交感神経が高ぶって、白血球中のマクロファージの命令により顆粒球が増えすぎて
腎臓中の糸球体や細尿管の組織破壊を起こしてしまいます。
と、同時に交感神経の興奮によって、腎臓に流入する血管も縮小するので機能不全になりがちになります。
ところが人体には常に正常に保とうとする力が働くので、
交感神経緊張の場合は逆に副交感神経反射という、全身の血管が拡張する作用が当然起こってきます。
その結果、血流が悪くなったり、リンパ球が増えすぎて、
これが腎臓の組織をいためるということも起こってきます。
また体質的に腎臓が変調しやすい人というのは、
腎臓において骨髓に作用して、赤血球、白血球等のもととなる
血球を作り出すホルモンの活性度が低調気味になりやすいので、
風邪等の菌が口腔内に侵入してきた時に通常より多くの菌と白血球の免疫複合体が生まれてしまい、
これが血流に乗って、腎臓内のろ過の網に引っかかり、これを取り省く為に
内部のマクロファージや顆粒球、リンパ球等の作用によって、炎症作用として表れてきます。

腎臓の造血作用とホルモン

大阪枚方市の福本鍼灸院の腎臓治療の漢方的改善法とホルモン
体の血球が減ってくると、体全体が酸素不足になって機能低下を招くので、
これを感知した腎臓がエリスロポエチンというホルモンを分泌して骨髓に作用し赤血球を増産するように働く。
次に赤血球の元は多能性幹細胞といわれるもので、白血球や血小板の元ともなっているものです。
だから腎臓分泌ホルモンは、体外・体内免疫や体の修復に深く関わっている可能性があります。

B糖尿病性腎症
血液中に糖が多くなって、その期間が長引くと腎臓に変調が生じてくるというもので、
血液中に糖が多くなるという事には、腎臓への2つの大きな作用があります。
1つ目は食べ過ぎによって、血液の富栄養化が起こると、
糖とタンパク質が結合しやすくなりより大きな分子構造となって、腎臓で目詰まりを起こす事で
2つ目は血液中の白血球が、本来は人体にとっての不要物を貪食しなければならないのに
血糖が高いと、優先して糖等の栄養物を飲み込むために、
血液の汚れや不要菌が貪食されずに増加して、これも腎臓の負担になります。
C腎硬化症
 腎臓内の動脈硬化が見られるもので、高血圧も同時に見られます。
そもそも血管の壁というものは、白血球が多量に集まっているところなので白血球の貪食作用により、
たえず血液中の不要物を食べて、血管外に排して小便を通して腎臓、
呼吸を通して肺、便を通して大腸、汗で皮膚から、という様に体外に排出しています。
しかし、精神的ストレスによる腎臓よりの造血ホルモンの弱りや、
血液の富栄養化による血管壁の貪食作用の疲れ等によって、動脈が次第に硬化して、
血の流れが少なくなると、ホルモンの作用で血圧を上げて、腎臓内に多くの血液を取り込もうとします。
C漢方理論による腎臓病のとらえ方と改善の方法
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 腎臓病についても漢方の基本的考えとして、全身の肉体的・精神的なゆがみが腎臓に及んだものであり、
これを正すには、他の内臓の調整も同時に行う必要があるとしています。
 そこで、5臓5腑のその作用を中心に考えてみると
肝臓と胆のう、心臓と小腸、胃とすい臓、肺と大腸、腎臓と膀胱、
これらは互いに深い関係にあると考えており、
さらに肝臓を陰、胆のうを陽に、「木」として位置づけ、
心臓を陰、小腸を陽として「火」、
胃を陽、すい臓を脾と考えて陰に「土」とし、 肺を陰、大腸を陽に「金」とし、
腎臓を陰、膀胱を陽に「水」としています。
更に、「木」は「火」を生じ、
「火」は「土」を生じ、
「土」は「金」を生じ、
「金」は「水」を生じ
さらに「水」は「木」を生じる、ぐるぐると終わりなき循環の理論を説いています。
このめぐりを相生関係といいます。
大阪枚方市の福本鍼灸院の腎臓治療の漢方的改善法 この相生関係を具体的に述べると、
   肝臓(陰)・胆のう(陽)は、心臓(陰)・小腸(陽)を活性化させ
 心臓(陰)・小腸(陽)は、胃(陰)・すい臓(陽)を活性化し
 胃(陰)・すい臓(陽)は、肺(陰)・大腸(陽)を活性化し
 肺(陰)・大腸(陽)は、腎臓(陰)・膀胱(陽)を活性化し、
 腎臓(陰)・膀胱(陽)は、肝臓(陰)・胆のう(陽)を活性化し

 「木」→「火」→「土」→「金」→「水」→「木」→・・・

 という風に循環していきます。

次に、「木」は「土」の作用を抑え、
「火」は「金」を抑え、「土」は「水」を抑え
「金」は「木」を抑え、
「水」は「火」を抑える作用があります。
これを相克関係といいます。
相克関係について簡単に説明すると

    肝臓(陰)・胆のう(陽)は、胃(陰)・すい臓(陽)の作用を抑え
  心臓(陰)・小腸(陽)は、肺(陰)・大腸(陽)の作用を抑え
  胃(陰)・すい臓(陽)は、腎臓(陰)・膀胱(陽)の作用を抑え
  肺(陰)・大腸(陽)は、肝臓(陰)・胆のう(陽)の作用を抑え
  腎臓(陰)・膀胱(陽)は、胃(陰)・すい臓(陽)の作用を抑える
    このような循環関係が続いていきます。


D漢方理論による腎(腎臓と副腎など)の説明
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   @基本的に腎は先天の気といって、体質的なもので生命活動の源となるものを貯蔵している所とされていますが、
胃・脾(すい臓など)より来る栄養物も後天の気として腎に納められています。
ここが重要なところで、いかに体質が弱くとも、後天の気たる胃・脾を養生し、
さかのぼって飮食に注意すれば腎機能は高まる事を示しています。
   A腎(腎臓と副腎)は、脊髄と脳髄の発育にも大いに関係しており、
また骨髓に作用し、赤血球・白血球・血小板等の元となる血球の生成にも深く関与しています。
全身への栄養物・酸素の運搬、体内・体外における免疫力の維持・強化にも直接的な関係があります。
また、腎は骨の発育・強化にも深い関係があり、骨に栄養を与えたり、
逆に非常時には、骨から栄養を出したりと、これを管理しています。
    B腎は、全身の水分代謝や水分保持、不要物の排出を通して、
小便の量、汗・肺呼吸での水分排出、また大腸よりの大便水分量の調整を行います。
腎臓と肺・大腸は直接的な関係もあります。
ここで漢方理論による少陰腎経の機能を簡単に示しておきます
大阪枚方市の福本鍼灸院の腎臓治療の漢方的改善法 簡単な図の解説
漢方でいう所の腎とは、腎臓と副腎を示しています。
腎の作用は主に水の代謝、不要物の排出、
全身のスムーズな活性化、ホルモンバランス調節などで、
本来体質的なものを示しますが、
胃を中心とした後天の気の充実により、
身体をより良く高められる事を示しています。
 腎臓、副腎ともに単独に成立するものではなく、
他のあらゆる臓器、身体部分が互いに深く結びついています。
特に、各臓器をつなげている矢印は、両方に印がつけてありますが、
これは人体においても互いに影響を及ぼしあう
という作用があるためです。
この矢印は、実際は自律神経(交感・副交感)、
ホルモン系を示しているのですが
基本的には脳髄、脊髄を中心とした自立神経が中心となっています。

この自律神経系を漢方では
12本の経絡と2本の督脈・任脈として表しています。

図の見方としては、各臓器と矢印による関係を感じ取ってもらえればよいと思います。


E陰陽五行論による腎の位置づけと、直接的に影響を及ぼす臓腑
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大阪枚方市の福本鍼灸院の腎臓治療の漢方的改善法 円を描く矢印は相生関係、内の星のような矢印は相克関係を示しています。
まず@についてですが、肺・大腸は「母」にあたり、
腎・膀胱は「子」にあたります。
つまり、「母」が「子」を助けることによって、腎の正常な機能が促進される事を示しています。
大腸は非常に大切な作用があります。
副腎・腎臓において生成される各種ホルモン等が大腸をめぐる事によって、
腎の作用がより強化されるという事です。
その為、大腸内の微生物のより良いバランスを
保つことが何より大切なことなのです。
このような腸内の状態を保つためには、
Cで示されているように、「土」と「金」の母子関係により
主に胃の状態をよく保つ必要があります。また肺は吐く息、大腸は大便を通して
不要物を排出しており、腎の負担を軽くします。
次にBについてですが、胃と腎については相克関係にあって、胃の働きが強すぎると腎をいためるという事を示しています。
これは経絡の変調、つまり自律神経の乱れを表します。
胃の作用について自律神経の状態をみてみると、
肉体的・精神的ストレスを受け続けると交感神経が高ぶって全身の血管等が収縮する。
その為各臓器への血流量の低下が起こり、様々な不都合が生じてきます。
これを元に戻すような作用を起こさせる色々な仕組みの大きな働きの一つに食欲増進というものがあります。
多量の食物が胃に入ってくると、胃の周りに多く存在する副交感神経が活性化されて
自律神経のバランスがとれ、心身ともに安定した状態に戻ります。
しかし、このような状態を長く続けていると、胃が疲れて色々な症状が出るとともに
過食によって血流中の栄養物が過剰となり、特に血糖値の高い状態が続き、
糖がタンパク質と結合しやすくなって、腎臓に負担をかけてしまいます。
また精神的に恐れの感情を持ち続けたりしていると、
自律神経を通して、腎臓・副腎内の血流を低下させて、機能の低下を招きます。
以上の事により、腎臓・副腎をより良くする養生法などについて述べていきたいと思います。
F高血糖と運動について
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各種のストレスによって血液の富栄養化が起こり、特に血糖値が高くなっていきます。
 結果として、腎臓にも負担がかかってしまいます。
それではなぜ、高血糖になるのでしょうか。
人間という生物はストレスがかかると基本的にそれから逃げようとする仕組みがあります。
例えば走って遠ざかるために、血液中に肝臓等より栄養分を出して、
それをエネルギー源としようとすると高血糖が起こるのです。
だから、これを解消する一番よい方法は歩くということです。
古代の人間は、小動物や食べられる植物をゆっくり歩いて探していたと思われます。
したがって、歩く速度もゆっくりがよいと思われます。
ゆっくりと四季の移り変わりを眺めながら歩いていくと、
心の毒も表面に出て、洗い流されいきます。
時間としては、基本的に
15〜20分ぐらいは糖分が消費され、それ以降は脂肪の燃焼に移っていくので、
その人の生活パターンに合わせて30分〜1時間ぐらいが良いようです。
また、雨の日は体が冷えるのでやめるほうが良いです。
疲れすぎの時も控えるようにしましょう。
このように散歩を実行していくと、
交感神経の高ぶっている人は副交感神経が活性化され
また、副交感神経が強くて、アレルギー体質の人は交感神経が強まり、
血管の口径が程よい広さとなり、全身に
血液成分(糖・脂肪・タンパク質・ビタミン・ミネラル・水・酸素・血球など)が十分に入り込んで
体の冷えが改善され、特に腎臓の弱りがある場合には、
尿が良く出る、甲状腺・副甲状腺を含んだ喉の調子が良くなる、
眼がはっきりする、耳の調子がよいなどが起こってきます。
また、散歩の運動は全身の筋肉を使いますが、特に足腰の筋肉をよく使います。
 この部分(足腰)の筋肉量は、全筋肉の約70%を占めており、
これを動かすことにより生れる筋肉の発熱によって、血液・体液も温まり、
これの近くに位置する腸の温度も上がるので、同時にそこに多く存在する白血球が活性化して、
腎臓内における顆粒球(好中球)とリンパ球のバランスが取れて、腎組織の破壊も低下していきます。
なお全身の筋肉は体温の40%以上を作り出すといわれています。
更に体温が1度下がると、基礎代謝を10%も下げ、
これが糖尿・高血圧・高脂血症を招くといわれています。
次に免疫の力については、
体温が1℃上がると5〜6倍になり、1℃下がると30〜40%低下するとされています。
G腎と食について
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腎臓の変調には食事療法が第一といわれています。それは何故でしょうか。
食事をたくさん摂り過ぎてしまう大きな原因の一つが、
ストレスによる交感神経の高まりです。
これだけで腎臓内の血管が狭くなって栄養不足になってしまいます。
それに加えて、食事量の多さはこれらに含まれる主要な栄養素である
タンパク質、脂肪、炭水化物が過剰となり、
脂肪と炭水化物は体内で糖に変化するので、これが血液中に大量に存在すると、
血中のタンパク質と結合しやすくなった結果、糖タンパク結合体となって、
大きな分子として、腎臓の糸球体・細尿管機能をくるわせ、
これをとり省こうとするマクロファージをはじめとする各種白血球との
炎症反応などによって腎機能の低下をきたしてしまいます。
またタンパク質というものは、体内で分解・合成過程を経て、
筋肉やホルモン、酵素などの材料になるものですが、
最終的に尿素窒素、尿酸、クレアチニン(筋肉の代謝産物)等に変わっていきます。
これらの成分は、体内外においては
ほとんど腎臓を通ってしか排出されない(汗によって少量体外に出る)ので
タンパク質の多量摂取は腎内組織に疲れを生じさせます。
次に、人間は、タンパク質、脂肪、炭水化物をどれくらいの割合で食べればよいのでしょうか。
基本的な考えとして、人の歯の形から比率を見てみるとどうなるのでしょうか。
人の歯は全部で32本あり、穀物をすりつぶす臼歯が20本、
野菜や果物を食べる前歯が8本、魚・肉を食べる犬歯は4本となっています。
以上より、米・パン等の穀物を60%、野菜・果物を25%、
魚・肉を10%ぐらいの割合で食べるのが人間の食性にあっているようです。
特に腎臓に変調のある人は、魚・肉の10%に注意して、これを下げていく必要があります。
H三大栄養素について
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炭水化物とタンパク質は腸で吸収されて、門脈より肝臓に入る。
しかし、脂肪は腸よりリンパ系に吸収されて、首のところの大きな血管に入っていく。
なぜかというと、脂肪の分子が割合大きい為、毛細血管が詰まるのを防ぐために、
まず血液で薄めてから肝臓に入っていけるようにするためです。
次に、脂肪や炭水化物は体内の生化学反応で燃焼してエネルギーに変わり、
最終的に炭酸ガスと水となり、肺からの呼気や水分として腎臓より排されるため、
あまり腎臓の負担になりにくいのです。
次にタンパク質ですが、これは体内で分解されて筋肉等の体タンパク質、ホルモン、
酵素などの材料となり、最終的に尿に溶けて排出されます。
その結果、腎機能に負担をかけてしまうので、
腎機能が低下している時はタンパク質を摂り過ぎない事が大切です。
しかし、あまり減らしすぎると筋肉等のタンパク質を体が消費するので、
かえってタンパク質の老廃物が増えたりします。
だから体内で合成されない必須アミノ酸(8種)を多く含むタンパクを中心に取るとよいでしょう。
これらは普通の動・植物タンパクにほとんど含まれています。
また、タンパク質の代謝産物(老廃物)として、
窒素化合物(尿素窒素、尿酸、クレアチニン等)がありますが、
腎機能低下があると尿から出きれないで、これらが血液中にあふれて尿毒症状が現れてきます。
つまり、腎の変調がある時、栄養の摂り方の基本は腹8分目に尽きるということでしょう。
Iカリウムとナトリウムについて
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カリウムは野菜・果物・海草などに多く含まれており、加熱・調理によって約30%が失われます。
また、カリウムはナトリウムと互いに関連して体液のphを調整しています。
そして腎機能が20%以下になった時、カリウムの排出不全が起こってきて、
高カリウム血症となります。
カリウムはまた、神経・筋肉等の興奮状態をコントロールしており、
98%ぐらいが細胞内、2%が細胞外にあって、これとナトリウムの分布差が
電位差を生じさせる事になり、全身の筋肉運動をスムーズにしています。
また、体がエネルギー不足になった時、体脂肪と同時に体タンパク質も取り崩すので、
このとき細胞が壊れて、内部のカリウムも流れ出て、血中のカリウム濃度が上がります。
Jリンとカルシウムについて
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リンはカルシウムの次に多いミネラル分で、人体のあらゆる組織にあって、
細胞の成長などに関係しているが、リンの80%くらいはカルシウムと結合して
リン酸カルシウムの形でマグネシウムなどと共に骨や歯の主成分となっています。
このようにリンはカルシウムと関係が深く、
リンが多すぎると組織にカルシウム沈着が起こりやすくなり、副甲状腺が活性化します。
また、リンは乳製品・魚・肉・大豆に多く含まれるが、
カルシウムも同時に含む乳製品がよいとされています。
リンは、清涼飲料や加工食品の酸味としても多く使用されています。
腎機能が20%以下になった時には、リンの摂取は制限が必要となってきます。
K人間の食べるもの
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人間は他の生物と比べて大脳皮質が非常に発達していて、
いわゆる人間らしさという精神活動を持っています。
だから栄養物としての食物だけでなく、心の栄養もとる必要があります。
つまり、本を読んだり、知識を吸収したり、話し合ったり、
他様々な精神活動をする事によって体の栄養と心の栄養のバランスをとる事によっても、
口から入る体の栄養の量も適量に近づいていきます。
L塩気と腎臓
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人間は海中生物より変化してきたといわれるように、
体内に海水成分に近い体液成分を保つ必要があります。
だから腎臓の重要な作用としても塩分を体外に排出するよりも、体内にとどめる作用があります。
よって、あまり減塩を進めすぎると、
腎内の塩回収作用に強いエネルギーが使われすぎて、腎臓が疲れてしまいます。
また、塩には体を温める強い作用があります。いわゆる補腎作用といわれるものです。
塩を摂る場合は天然塩が非常によいといわれます。
これは微量栄養素といわれるミネラル(ナトリウム・カルシウム・鉄・マグネシウム・亜鉛など)
が多く含まれているためです。
これらは補酵素の働きをするためのものであり、補酵素とは酵素の作用を助けるためのものです。
酵素の作用については、体内の消化、エネルギー代謝、解毒などの
いわゆる生化学反応をスムーズに促進させるもので、酵素のみでの反応と、
酵素+補酵素での反応はちょうど50%:50%くらいです。
M腎性高血圧について
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 腎内に変調が生じると、主に自律神経系の反応により
腎内組織の修理のために、栄養成分の集まりである血液を、より多く送る必要が出てくるので、
まず血圧を高めるという反応が起こってきます。
 具体的には、
腎臓(レニン)→血中(アンジオテンシン)→副腎(アルドステロン)→血圧上昇、という反応です。
このような、人間には、体を正常に保つための反応というのが基本にあるのです。
人間の標準最高血圧は生理学的には、年齢+90というのが基本になっていますが、
病変によってあまり高くなりすぎると脳出血や眼底出血も現れてくるので、
年齢+90よりも少し低めに抑えておくほうが良いようです。
N吸収と排泄のついて
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 体においては、吸収と排泄は相反する関係にあって、
食べ過ぎると消化・吸収をする胃・小腸に血液が多く集まり、
排泄を行う大腸や腎臓への血流が低下する。
そのため、大腸内における微生物のバランスが崩れ、腸内をめぐる副腎・腎臓由来の
ホルモン各種の活性度の低下をきたして、
体全体の代謝低下や骨髓機能低下による免疫力低下へとつながっていく。  また朝食は食べたくないときは食べないほうが良いでしょう。
なんとなれば朝は主に排泄作用の強まる時間帯だからです。
O腎臓病と食事
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 基本的には季節のものを食すると、外気の体内に与える影響を少なくすることが出来るので
良いのですが、その時々に食べたいと思う物を腹八分目に食べるのが何より必要です。
ただし肉・魚の食べすぎには注意すべきでしょう。
腎臓病に良い例を挙げると、小豆は利尿作用が強い、大根は胆汁を多く出す、
キュウリは利尿を促すなどです。
またショウガは水分を体外に出して体熱を上げる作用が強いので、体調を整えるのに良いようです。
 漢方薬としては、葛根湯が最適でしょう。
これも水分を出して体を温め、不要物を排出する力が強力だからです。
P体温と体調
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 一般的に体温が36度以下の時というのは、ストレス等で体の緊張が高まり、
自律神経が交感神経優位となって、全身の血管が収縮し、各内蔵が血液不足になるため、
これを改善するための血圧上昇も伴ったような状態で、体温の低下として現れてきます。
また一方で、これとはまったく逆で生活環境が良すぎる事で、
体がリラックス状態になり過ぎてしまい副交感神経が優位になって、
全身の血管が緩みすぎ、拡張しすぎるために血流が悪くなり、各内蔵が血液不足になり、
低血圧を伴って体温低下を招きます。
もっとも、以上のような経過以外にも遺伝的な要素も多くあり、
いわゆる体質的なものとして考える必要もあります。
 特に現代社会において、アレルギー体質というものが多く現れていますが、
これがいわゆる副交感神経優性型の体質です。
よい体温というのは、一般に36.5〜36.8度で全身の血流が大変良い状態を示すことにもなり
冷え、寒さをもっとも嫌う腎臓にとっても大変良い事です。
ですから自分の体温を知ることによって、これを上昇させる養生法、治療法を積極的に取り入れて
なによりも大事に至る前に予防するということが重要です。
 ここに未病を治すという漢方の神髄があります。
Q水と腎臓
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 人体は水によって成立しているといってもよいくらい重要なものであるが、
水の飲みすぎは危険でもあります。
 水の重要な性質の一つに、物を冷やすという事があります。
特に腎臓の性質について、この臓器は冷えを嫌い、温かい状態でよく機能を発揮します。
人間が屋外で動作をする際、多くの場合自然と太陽に背を向けることが多いのですが、
これが丁度臍の後ろにある腎臓を温める事につながります。
血液をサラサラにする為にと飲みたくない水を飲み続けていると、
水の作用で体全体が冷えて不眠とか体の痛み、のみならず心の痛みも起こってきます。
特に重要なのが、体内に水が多すぎると腎臓機能が低下するという事です。
R腎臓と骨に関係するホルモン分泌
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 体の骨形成にとって腎臓は重要な作用をします。
カルシウムは食物として取る必要はあるのですが、これを骨に吸着させる為には
ビタミンDや副甲状腺ホルモン、血中のリン等が深く関係しています。
特に骨の形成にはカルシウムとリンのバランスが必要とされています。
 まずビタミンDですが、これはカルシウムを骨に吸着させる作用があり、
食物や、太陽光の紫外線によって皮膚上で必要量の半分が作られます。
これらのビタミンDがまず肝臓に入って活性化され、
更に腎臓に入り活性ビタミンD3として強化されると、特に腸からのカルシウム吸収が増加します。
次に血中のカルシウム濃度が下がると、これが刺激となって
副甲状腺ホルモンであるパラソルモンが増加して、骨から血液へとカルシウムが移動し、
なおかつ腸や腎臓からのカルシウムの吸収が増加して血中のカルシウム濃度のバランスを保ちます。
血液中のカルシウム濃度が上昇すると、逆に副甲状腺のパラソルモンの分泌低下を促がして平均を保ちます。
それと同時に、甲状腺ホルモンのカルシトニンも作用して、
腎臓でのカルシウム再吸収を抑制したり血液中のカルシウムを骨に定着させる作用も行います。
S鍼灸経絡治療による腎臓機能の改善
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 人体のすべての構成要素である細胞、ホルモン分泌、免疫機能などは
自律神経(交感・副交感)によって支配されており、特に人間の場合は
様々な感情によっても大きく影響を受けます。 この影響を受けた内臓などもここに存在する独自の神経細胞の判断を加えて調整され、
その情報を再び脳髄、脊髄に返していく、という循環が繰り返されています。
 漢方の基本理論として、
経絡という6臓6腑の治療点(ツボ)の連続線としての皮膚上における流れがあります。 これは各内臓及び組織に存在する、独立的な小さな脳に例えられる、
自律神経的な神経組織の皮膚上における反応点の流れとして表れているものです。
このように各内臓の自律神経における、内臓体壁反射線、点ともいえる流れは、
人体の縦線として表され、基本的に左右対称に示されていますが、
実際には全身に網の目状に張り巡らされており、実際の鍼灸刺激による効果はあらゆる方向、
つまり各内臓、組織に及ぶものです。
つまり、例としてあげれば腎臓の変調が現れた場合でも、腎臓だけに注目するのではなく
他のあらゆる臓器にも注目して、全体の調和をとっていく考え方が重要です。
次に、体を流れる経絡の基本的な流れを図示しておきます。
大阪枚方市の福本鍼灸院の腎臓治療の漢方的改善法 
   経絡図の番号の説明
   @太陰肺経    A厥陰心包経(主に腹、胸部の内蔵全体を示す)
   B少陰心経    C陽明大腸経
   D少陽三焦経(主に背中の筋の状態を示し、熱源をも表わす)
   E太陽小腸経   F少陰腎経
   G太陰脾経(胃を助ける作用を示し、血糖とも深い関係がある)
   H厥陰肝経    I陽明胃経
   J少陽胆経    K太陽膀胱経
   L任脈      M督脈
    なお、これらの経絡は単独で成立するのではなく、すべて密接な関係を持っています。
体内外のどこに変調があっても、必ず皮膚上における特定の経絡上の
特定されるツボに反応が強く現れ、それについで関係の深い経絡上のツボにも反応が出て、
結果的には6臓6腑のすべてのツボの反応が出ます。
つまり、まずはすべての経絡、ツボの状態を調べる必要があります。
ここにおいては、腎臓の変調がある場合ですが、まず腹診といって多くの経絡が通る腹部を
主に指圧で各内臓の様子を感じ取り、ここに至った本人の体質、内外の環境を調べて、
どこの部分の変調から始まって、腎の弱りをもたらしたかを追求していきます。
さらに脈診で血液の循環を調べ、手・足・首の経絡の状態を見て、統合的に判断します。
図の説明
大阪枚方市の福本鍼灸院の腎臓治療の漢方的改善法

@胆経(胆のうの状態や全身の筋肉の様子を示す)

A脾経(胃に対する影響や血糖状態を示す)

B胃経(胃の状態や免疫機能も示す)

C肝経(肝臓や筋肉、目の状態を示す)

D腎経
(腎臓、副腎、血液、白血球による免疫状態も示し、全身の活性度も示す)
 

E任脈(心臓、胃、腎臓、小腸等の調子を表わす)
 

 


   腹部において重要な情報は、その人の本来持っている遺伝的体質、
つまり先天の気としての腎の様子がある程度わかるということで、
この次にその人の後天の気、つまり生活環境全般が胃経、脾経よりわかり、
その他の経も同時に見ることで、体内・外情報がより詳しく浮かび上がってきます。
次に重要なのが手の経絡を調べることですが、まず手の経絡図を示しておきます
図の説明
大阪枚方市の福本鍼灸院の腎臓病の漢方的改善法

@小腸経(小腸の調子と同時に全身の関節や免疫力に深い関係があります)
A三焦経(全身の熱源と考え、背中の筋肉と深い関係があります)
B大腸経
(腸内細菌のバランスが副腎、腎臓の出す各種ホルモンの活性化を左右するという重要な役割があります)
C肺経
(尿素窒素・尿酸・クレアチニン等のタンパク質の老廃物を水分と共に少量排出し、
腎臓の作用を助ける面もあります)
D心包経(心臓の働きを助けると同時に、内臓全般を調整する作用がある)
E心経 (心臓の作用を調整して全身の血流を整える)


手には6本の経絡が通っているのですが、
体のあらゆる組織の自律神経の反応が最もよく表れる所で、治療点として有効かつ効果の高いツボがたくさんあります。

この次に足の経絡を調べる必要があります。
  足の経絡図を示します。
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@肝経(胃の変調による結果が出るところ、
    逆に腎にも影響が及ぶところであり
    全身の筋肉、生殖器官、目にも関係があります)
A腎経(脳髄、脊髄を基本として、
    運動神経、自律神経、ホルモン分泌と
関係が深く、排泄機能の中心でもあり、
    喉、耳、目とも結びつきが深い)
B脾経(胃の消化物を小腸、肝臓へ、
    そして血液として
全身に送る循環の役割をする)
C膀胱系(腎とも深い関係にあり、なおかつ背中全体の調整をする)
D胆経(堪能の調整とともに全身の筋肉のバランスをとる)
E胃経(胃の調整を行うとともに、続く腸にも影響を及ぼし、
腎の能力向上に関係する腸内細菌のバランスにも大きく力が及び、体内外の免疫力にも深く影響する)


足にも6本の経絡が通っていますが、腎の変調がもっとも強く表れる腎経をはじめとして
これを助ける胃経、脾経の他3経が通っています。
足の膝以下の所には、特に腎を助けるツボが多く存在し、これに鍼灸をするとより良い効果が出ます。
以上より、鍼灸治療の順序として
まず腹診をして、腎が変調した体質、環境(ストレス等)を6臓6腑の経絡上の変化及び
ツボの変化で探り、なおかつ手・足の経絡、ツボの変化を見て脈診なども加えて
精度を高め、自律神経の強い反応の出る手足のツボを中心として、
鍼灸等で刺激を強弱に与えて、交感・副交感神経をバランスある状態に近づけて、
腎臓内により血液をどんどん送り込むようにし、機能向上に向かわせます。
(21)腎経について
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        江戸期の腎経図をまず見てもらいましょう。
   (日本の漢方理論の一部として眺めてみてください)

図の説明
1500年代末の慶長年間以降に多く出版されるようになった教科書的なもので『十四経発揮』といわれ、現在も基本的には同じものが使われており、非常に完成度の高いものです。 この書物は紀元前に著されたとされる『黄帝内経』(素問・霊枢)と諸学説を元の時代にまとめたものです。
この経は作強の官といわれるように、よく働く所と位置づけされている面がある。
なによりも腎は先天の気とされて、遺伝的、体質的なところとされている。
腎臓本体は、血液中の不要物を濾す重要な働きを持っているが、
漢方では副腎を特に重視しており、ここより分泌されるホルモンは骨髓における血球の元となる、
白血球の生成に深く関わっており、ひいては身体全体の免疫力をも左右するものとなっている。
 また腎は髪や耳、喉とも深い関係がある。 恐れの感情を持つと腎をいためるし、塩辛いものは適度に取ると腎によいし、摂り過ぎると腎をいためる。
現代の腎経の経絡図を示しておきます
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図の説明
経絡の流れとしては、足裏の涌泉より発して、足の内側を昇り、鎖骨の内側辺りで終わる。
この線は、作強の官といわれるように、より働く所と位置づけされている。
なによりも腎は先天の気とされて、遺伝的・体質的なところとされると同時に、
後天の気といわれる脾・胃を中心とした、食養生、精神の養生の集まるところだとされている。
腎臓本体は血液中の不要物を濾す重要な働きを持っていますが、
漢方では副腎も重視しています。
副腎は体全体のストレスに対抗するホルモン等を分泌し、
また腎臓本体も分泌するホルモンによって骨髓における血球のもととなる
白血球の生成に深く関係しており、体全体の免疫力の基本となっている。
また腎は、目・耳・喉等と深い関係にあり、恐れの感情や冷え・寒さが腎をいたる。
塩味は適度に摂ると腎によいのですが、摂りすぎるといためる。
しかし、むやみな減塩は、細胞膜を介してのナトリウムイオン等の減少を招き、人体における、活動不活性化を引き起こすので、注意しなければならない。
人の体表における経絡の流れは病変が生じたときに、
この線上の特定のツボに必ず変化が生じるが、そこはまた同時に治療点ともなる。


腎の経絡上での人体内部における流れを示す図
大阪枚方市の福本鍼灸院の腎臓病の漢方的改善法

大腿部内側上部より体内に入った流れは、尾てい骨より入って腰骨を上がり腎に届き
一方は上昇して膀胱にいたる。一方は上昇して肝臓に至り、更に肺に届き、喉にまで至る。
この流れは、頭部の目、舌の根元、耳に影響を与える。
腎の経絡の体内での流れは、腎臓・副腎がどのような臓器や器官と関係があるかを示しています。
(22)腎の機能図

図の説明
これらの諸器官は、漢方での腎経に当たるところで、これらの諸器官は単独に作用することはなく、
互いに影響を及ぼしながら人体が正常に活動できるように、流動的に働いている。
(23)腎の養生法
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(24)来院時の注意点
服装について
首の前が出ること
手が肘まで出る服
足の膝まで上がるズボン(着衣のままで鍼治療を行います)

鍼治療をした日の行動について
飲酒については、禁酒または通常の半分
食事は腹八分目
入浴はいつもの半分の時間

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